AUTOCARロードテスト90周年(6) 最高速度記録更新の歴史 どこまで進化?

公開 : 2018.12.16 17:10

驚くべき進歩 多少の戸惑いも

そして、このロードカーの速度記録は、パワー競争が進むなか、フェラーリ365 GTB/4 デイトナ、マクラーレンF1、さらにはブガッティ・ヴェイロンといったモデルによって次々と塗り替えられてきた。一方で、発売間近のアストン マーティン・ヴァルキリーは、ナンバー付きのロードゴーイングカーというよりも、サーキットでのパフォーマンスに特化したモデルとして登場することになるだろう。

強烈な6597cc 直列6気筒エンジンを積んだベントレー6½リッターは、1928年当時の最速モデルの1台だったが、その最高速は148km/hに留まる。進化のペースには不満が残るかも知れないが、それでも、現在もっとも大人しいポルシェ911でさえ、そのパワーは370psに達し、288km/hの最高速を可能にしている。

現代の混雑した路上ではスポーツカーは速くなりすぎており、単にさらなるスピードとスロットルレスポンスだけを求めるなかで、ドライバーとの繋がりやコミュニケーションといったものが置き去りにされているようだ。

1928年以来、パフォーマンス以外でも自動車は驚くべき進歩を遂げている。だが、多少の戸惑いを感じながらも、さらなる進化を求める声が止むことはない。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事