初試乗 アウディ eトロン・クワトロ EVに新基準、アウディらしさ溢れる

公開 : 2019.01.10 10:10  更新 : 2021.02.09 23:25

どんな感じ?

速いクルマ 運転が楽しい

最初にeトロンを運転して印象に残るのはそのオンロードでの静粛性だ。いまのEVの基準をもってしても、素晴らしく洗練されている。

それぞれフロントとリアに積まれた電気モーターの作動音は微かに聞こえる程度であり、タウンスピードではタイヤノイズも驚くほど抑制されているため、非常に寛いで運転することが可能だ。

さらに、eトロンは速いクルマでもある。わずかにアクセルを踏み込むだけで、素晴らしいレスポンスと活気溢れるパフォーマンスを伴い、静止状態から十分な力強さで加速し、その電動ドライブトレインは、ブーストモードでフルパワーを発揮するような場面でも、このクルマの加速を自由自在なものにしている。その結果もたらされるこのクルマの加速は強力で、シングルスピードのトランスミッションの助けもあり、一般的な高速道路の走行ペース程度なら、途切れることのない加速を楽しませてくれる。

エアロダイナミクスにも注力したeトロンのCd値は0.27とされ、高速走行時のウインドノイズの削減に貢献している。ほぼ無音のドライブトレインと軽いステアリングの組み合わせにより、非常にリラックスしたまま長距離運転をこなすことができる。

しかし、だからと言ってこの新型アウディもこれまで登場した数多くのEVと同じようなモデルだと思ってはいけない。ボディコントロールとグリップのバランスに優れたeトロンは、ドライビングが楽しめるモデルでもある。

重心を低く保つことで、急な進路変更でもその挙動は乱れることはなく、ワインディングも流れるようにそれなりのスピードで駆け抜けることができる。さらに、四輪駆動のeトロンだが、ESPオフではオーバーステア傾向を見せることで、EVに期待する以上に運転を楽しませてくれるのだ。

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