Fスポーツに、CTの味はあるのか

CTからの乗り換えの場合、最もスポーティな仕様となるFスポーツ（写真銀）を選択しても「ぬるい」印象は否めない。

これはCTがホットハッチ志向の強いシャシー設計で、サスチューンもかなりハード。ハイブリッドシステムにはCT専用の制御モードも採用される。UXがぬるいというよりCTが遣り過ぎなのだが、それを気に入ったCTユーザーにすれば走りは気になる部分のひとつだ。

スペック面ではCTから大幅向上が図られた新ハイブリッドシステムだが、だからと言ってスポーツ味が濃くなったわけではない。スポーツ味は薄め、扱いやすさとゆとりを重視した、誰にも役立つ高性能がこのパワートレインの真骨頂である。

C-HRやプリウスの1.8ℓハイブリッド同様に素直な加減速反応が特徴であり、瞬発力等々の刺激的な演出はない。ただ、どの速度域でも1ランク上のゆとりがある。低中速域の穏やかな走りでは目立たないが、高速域あるいは登坂で巡航時の踏み込み量が大きくなると踏み増し時の加速や巡航維持のアクセルワークに差が出る。

100km/h以上が本領という気もするが、高速の追い越し加速のストレスもかなり減った。車名が示す2.5ℓ級は伊達でない。

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