AUTOCARロードテスト90周年(最終回) さらに90年後、2108年のクルマ像を予想
公開 : 2018.12.24 10:10
AUTOCARは90年後の2108年、ロードテスト180周年を祝うことに(願わくは)なります。その時代、クルマはどうなっているのでしょうか。アンドリュー・フランケルはEVよりもFCVが流行し内装や空力性能は大きく進化すると予想します。
もくじ
ー 90年後もタイヤは4つか
ー EVの進化の行く末は
ー 燃料電池が流行か
ー 空力や内装は大きく変化
ー クルマはすでに成熟の域に
90年後もタイヤは4つか
今から90年後、AUTOCARはどんなクルマをテストしているのだろうか。
まあおそらく、今世間をにぎわす自動運転車もまだ完全なものにはなっていないだろう。自動で移動する装置は路上に現れるかもしれないが、それはわれわれの考えるクルマのかたちではないはずだ。
現在でも、ロンドン・ヒースロー空港の駐車場とターミナルの間を「ヒースローポッド」というシャボン玉に車輪をくっつけたようなかわいい乗り物が自動で走っている。だがそれは単に運転手のいない文字どおりの「動く箱」であって、乗客は間違ってもクルマに乗るとは認識していないはずだ。
運転手のいないクルマなどもはやクルマとはいえない、そういうことだ。まあそれはそれとして、クルマにかならずついてくる車輪という6000年もの古い歴史をもつ物体は、90年後も相変わらず四隅に居すわっているのだろうか? あるいはもう別のものが取って代わるのだろうか?
ありえる話だ。ホイールやタイヤは場所を食うし、重く複雑なサスペンション装置が必要となる。さらに摩耗もすれば膨大な摩擦力も生じるし、小回り性にも制限が出てしまう。かりにクルマが宙に浮けるなら、そんな問題はことごとく一掃できてしまうのだ。