史上最高のリムジンたち 空港送迎用から大統領専用車両まで
公開 : 2019.01.03 06:10
合衆国大統領専用車(2018年)
トランプ大統領が前任者と意見が一致することはないだろうが、彼が2台の新車を手にすることができるのは、2013年にオバマ政権が1600万ドルものコストをかけて注文していたお陰だ。
ビーストの名で知られるこの巨大なモデルの車重は9072kgにも達し、そのエンブレムと最新のデザイン言語によって、キャデラックのように見えるが、その防弾性能とサバイバル装備によって増えた重量を支えるため、実際にベースとしているのはシボレー・サバーバンのシャシーである。
その特別装備のなかには消火設備、空気供給システム、ランフラット機能や銃撃や爆撃にも耐えることのできるガラスなどが含まれている。初めてこの2台が実際に使用されたのは2018年9月のことだった。
そのサイズと重量にもかかわらず、キャデラックに最新のビーストが注文された際には機敏さも要求されていた。その要求には、待ち伏せや道路封鎖といった不測の事態から大統領を脱出させるため、高速でバック走行からの180°ターンができることなどが含まれていた。
詳細仕様は機密事項であり、退役車両はその機密を保持するため、破壊されることになっている。
常に同じナンバープレートを付けた2台のビーストが同時に配備され、襲撃犯がどちらの車両にターゲットが乗っているのか見分けが付かないようにしている。
なお、この2台による囮作戦ともいえる方法は、ヘリコプターで大統領が移動する際にも常に適用されている。