史上最高のリムジンたち 空港送迎用から大統領専用車両まで
公開 : 2019.01.03 06:10
ジル-4104(1973年)
1980年代の冷戦期を記録した映像は、不穏な雰囲気のなか姿を現すジル-2104無くしては成り立たないだろう。
ソビエト連邦の指導者のためだけに作りだされたこのモデルの総生産台数はわずか106台であり、もし重量3.4t、全長6300mmのこの巨大なモデルが目の前に現れたら、思わず道を空けるに違いない。
そのサイズや重量、堂々としたルックスにもかかわらず、ジルの装備は貧弱で、電動レザーシート、エアコンディショナーにカセットプレイヤー程度に留まっていた。それよりも、4104の防弾/放射線遮断ガラスのほうが有名かも知れない。
さらに、7.7ℓV8エンジンへの燃料供給を行うため、120ℓもの巨大な燃料タンクが装備されていた。
もし、いまジル-4104を見つけ出すことができれば、23万ポンド/30万ドル(3332万円)ほどを支払う必要があるが、母国ロシアでは時に100万ポンド近くに達することもある。