史上最高のリムジンたち 空港送迎用から大統領専用車両まで
公開 : 2019.01.03 06:10
メルセデス・ベンツV123(1976年)
メルセデスの由緒あるW123プラットフォームからは、サルーン、クーペやエステートが生み出されているが、同様にV123リムジンのベースともなっている。
1976年のデビュー以来、冠婚葬祭や世界中の大使館で愛用されたモデルであり、スタンダードなサルーンのフロント部分をそのままに、引き延ばされたリアドアと折り畳み式ミドルシートによって、7人乗りと8人乗りを選択することができた。
当然のごとく、メルセデス社内でこのモデルは「ロング」バージョンと呼ばれ、シャシーにフロント部分だけを取り付けた状態でも販売されていた。さらに、V123は外部のコーチビルダーの手によって救急車や霊柩車バージョンが製作されるとともに、スタンダードなサルーンのリアドアを使って、車体中央とグラスエリアだけを延長したモデルも作られた。
エンジンは、240Dと300Dが積むディーゼルと、さらに洗練された250E向けガソリン、そしてごく少数だが280E用を積んだモデルが存在している。
V123のなかには、「ミュンヘンタクシー」として称賛された5人乗りモデル同様の改造を受けた車両もあった。
V123は1万3700台ほどが生産されたが、この生産台数が示すとおり、それなりのコンディションの個体であれば、2500ポンド(35万円)ほど、米国であれば3250ドル(36万円)ほどから手に入れることができる。