ロードテスト キア・スティンガー ★★★★★★★☆☆☆

公開 : 2019.01.04 10:10  更新 : 2021.03.05 21:36

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

内装 ★★★★★★★☆☆☆

キアは、価格重視だったブランドイメージを覆す、斬新なエクステリアをスティンガーに与えたが、インテリアはそうとはいえなさそうだ。基本的な装備は充実しており、ヒーターとベンチレーターを内蔵したレザーシートに、タッチモニター式のインフォテインメント・システムなど、一通り揃っている。しかし、素材感やデザインの面では、アウディBMWに並ぶ品質は得られていない。

しかし、並ぶ必要もないとは思う。そもそも、BMWやアウディと同水準のインテリアをスティンガーGTラインSに与えたとすると、かなりのコストが上乗せになるに違いない。価格面での強さに関しては、後の「購入と維持」の項でも触れている。このインテリアの上質さと、手頃な価格とのトレードオフに関しては、多くのユーザーにとって、納得できるものではないだろうか。

もちろん、インテリアデザインに関してまったく努力が施されていないわけではない。メルセデス・ベンツCクラスに見られるようなデザイン処理だが、ダッシュボードの中央には円形のエアベントが3口並ぶ。ダッシュボード自体はプラスティック製なものの、そのテクスチャーは一見するとレザー張りのような雰囲気を持っている。キアにとってランニングホームラン、という水準ではないと思うが、かといってフラッグシップ・サルーンとしてガッカリさせられるような素材や仕立てではないと思う。

大きなボディだけあって、車内は広い。リアシートの空間はアウディA5スポーツバックよりも座面方向で50mmも広く、大人でも十分ゆとりを感じられるだろう。ヘッドルームも大きな不満は感じないはず。フロントシートとステアリングコラムは、ともに電動で調整が可能。ステアリングはチルト(上下)とテレスコピック(前後)、両方の調整ができる。簡単に快適なドライビングポジションを探せるだろう。

ラゲッジスペースはリフトバックというボディスタイルのおかげで、大きなテールゲートが備わり積載も容易。容量は406ℓで、ライバルとなるBMW 4シリーズ・グランクーペやアウディA5スポーツバックの480ℓよりも小さいが、形状は四角く使いやすそうだ。4人家族の週末旅行に必要な荷物は、問題なく積めるだろう。

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

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