購入と維持　★★★★★★★★☆☆

2.0ℓ4気筒ガソリン・ターボエンジンが搭載される、スティンガーのエントリーグレードとなるGTラインの価格は3万2025ポンド（464万円）からで、この価格帯としては装備はかなり充実している。18インチのアルミホイールに、シートヒーター、ステアリングホイール・ヒーター、ナビゲーションシステムのほか、運転支援システムも搭載されている。

今回のテスト車両でもある、中間グレードのGTラインSには、電動サンルーフに、オートレベライザーにダイナミック・コーナリング機能を備えたLEDヘッドライト、ベンチレーション機能も付いたフロントシート、スマートフォンのワイヤレス充電機能、パワーテールゲートなどが追加される。これで価格は3500ポンド（50万円）の上乗せ。

ライバルを見渡してみると、アウディA5スポーツバック2.0TFSIはパワーで劣るにも関わらず、約4万3000ポンド（623万円）もする。ドイツ製のプレミアムブランドと、およそ7000ポンド（100万円）もの価格差があるわけだ。さらに、トップグレードのスティンガーGT SにはV6エンジンにアダプティブダンパーが装備されて、4万535（587万円）。しかも、すべてのキア・スティンガーには、7年間の保証も標準で付いてくる。

反面、キアの購入時点での支払額は魅力的ではあるが、下取り価格を見ると、アウディというブランド力の分、戻ってくる金額も大きい。キアの場合、3年間、58000km走行後の残存価値は43％と見込まれているのに対し、アウディは同じ条件で50％と予想されている。

キアやフォルクスワーゲンとは異なり、アウディというプレミアムブランドの強さは残存価値で現れてくる。

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