スーパーカー対決 フェラーリ458イタリアとライバルたち 回顧録 前編

公開 : 2019.01.03 17:10

2010年最高のスーパーカーは

たっぷりと時間を費やした写真撮影が終わって、出発する準備ができたわれわれが目指す目的地は北ウェールズのカントリーロードである。その取材目的は、単に完成度の順位を付けるだけではなく、スーパーカーというテーマに対するこの4台の全く性格の異なる取り組み方を比較することにある。

古典的なミドエンジン(フェラーリノーブル)は依然としてベストなのか、それともリアエンジンの911は、よりパワフルなマシンを相手にして戦うためにさらに磨き上げられてきたのか? またフェラーリとレクサスのハイテクと最新素材を駆使したマシンは、911やノーブルの比較的伝統的なアプローチに対して優位を確立したのか? そしてこの2010年において、最高のスーパーカーとしてスタイルと方向性を代表するのはどのクルマなのだろうか?

さらに答えを求めていた疑問がひとつ。後輪駆動対四輪駆動である。どちらの駆動方式がスーパーカーにとってより相応しいのか……については、ランボルギーニガヤルド・スーパーレジェーラがこの対決に参加予定だったのだが、想定外の事件が直前に起こったために残念ながら今回のテストを欠席することになった。

このため同時に古典的なお約束であるフェラーリ対ランボルギーニの最終決戦というフィナーレもおじゃんになってしまったわけだ。458とガヤルドは、特にパワーもトルクも十分に拮抗していただけに実に惜しかった。これはまた後日、別の機会を待とう。

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