スーパーカー対決 フェラーリ458イタリアとライバルたち 回顧録 前編

公開 : 2019.01.03 17:10

パワーで圧倒するM600

もう1台スロットルの正確さという点で特筆すべきなのがノーブルだ。M600が履いているタイヤは今回の他のどのクルマよりもワイドな335mmという幅のものだが、660psという出力はその次にパワフルなクルマであるフェラーリに対して90ps近い差を付けている。ところがこのパワーの差ですら、トルクの差を考えたらある種の付録にしか過ぎないのである。

他の3台の中では、最大のトルクを出すのはやはりフェラーリで、55.0kg-mを発生する。ノーブルは83.5kg-mだ。これはじっくりと考えておく必要がある。特に重量わずか1250kgなのを考えればなおのことだろう。

恐怖感を多少やわらげるために、ブースト圧を1.0barから0.8barに落として558psに、もしくは0.6barに落として456psに出力を下げることも可能になっている。さらに、トラクションコントロールも装備されている。

そして重要なのは、少なくとも乗り手が冷静さを失わない限り、M600は決してこの数字から予想するような手に負えないモンスターではないということだ。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事