試乗 レクサスUX200 Fスポーツ 2ℓNAエンジン車、価格443万円の評価は?
公開 : 2019.01.04 17:10
ちょっと踏み込む このトルクは?
浅い踏み込み領域のトルク感は2ℓ標準の1.5倍くらいある。車重は1.5t級の車重ならダウンシフトして2500〜3000rpmくらい回して得られるような駆動トルクを巡航ギアで維持できる。ちょっと不思議な感じだ。
今や軽乗用NA仕様車では標準的だが、スロットル開度を大きく取ってペダルストローク(アクセル開度)の浅い領域でのトルクを大きく制御しているようだ。
これについては開発にも尋ねてみたが、やはりトルクオンデマンド制御でペダルストロークとスロットル開度は直接的連携ではないとのこと。とは言ってもトルクオンデマンド制御ではエンジンのトルクで賄い切れないとダウンシフトで埋めなければならない。ところが深く踏み込んでも急激なダウンシフトを行わない。無段変速の長所を最大限に活かしてステップ変速感を失わない範囲で中庸域を使っているような感じ。正に妙味である。ちなみにマニュアル変速で走らせるとDレンジほどの力感は得られない。
フットワークは基本的にハイブリッド車と共通しているが、悪く言えば若干浮ついた印象もある。ただ、好意的に解釈すれば軽快でもあり、カジュアルな印象とも。
全体としては段差乗り越えで多少の当たりの強さを感じるものの、入力が小さい時に滑らかなストローク感がありながら大入力でもストローク速度を抑えて粘りと安定を維持。強い印象を与えるタイプのフットワークではないが、街乗りにも遠出にもいい。懐深いフットワークである。