公道はおまけ? サーキットマシン対決 M3 GTS対911 GT3 RS 回顧録
公開 : 2019.01.03 12:10
約300万円の価格差は
さらにトップエンドでもGT3 RSのほうがGTSより強烈であり、しかもこちらのほうが違いはより決定的だ。
7500rpmを超えてからのGTSのトルクはじれったいほどフラットで、まるで間違えてレギュラーガソリンを入れてしまったかと思うほどである。いや、むしろガス欠を起こしたかと思ってしまうかもしれないくらいだ。
ストレートで最初にGT3 RSに圧倒されたときには、「別に気にすることじゃない。ある程度は予想できていた。第一、ストレートの絶対的加速なんか、このクルマのように絶妙なステアリングフィールこそ重要なモデルにとってはたいしたこと問題じゃない」と考えるだろう。
しかし、2度3度と抜かれたときには、GTSに対してそろそろ疑問が生じてくる。純然たる動力性能では完全に負けているのに、300万円も高価な価格をいったいどうしたら正当化できるというのか? そして、ストレートでまったく勝負にならないというのなら、いかにステアリングのフィールに優れていようが、それにどれだけの意味があるというのだろうか?