国内試乗 アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ
公開 : 2018.12.30 17:50 更新 : 2018.12.30 17:52
いよいよ「d=ダイナミックモード」へ
DNAを「d=ダイナミックモード」にセットして上りのワインディングに攻め込むと、エンジンが一段と鋭く素早く反応し始めると同時に、テールパイプから奏でられる弾けるような爆音が耳に入ってくる。
それと同時に、ALFAアクティブサスペンションと呼ばれる電子制御された脚が、コーナーの曲率やドライバーの操作に合わせてダンピングを最適制御、さらにALFAトルクベクタリングが左右後輪へのトルク配分を最適化して、ステア特性をコントロールする。
結果、ロールが適度なものに抑えられると同時に、手に余るアンダーステアもオーバーステアも感じさせない安定した姿勢を保って、ステルヴィオはコーナーの連続を素早く駆け上がっていく。ニュルで量産SUV最速タイムをマークした実力が遺憾なく発揮されるというわけだ。
4気筒モデルをワインディングロードで走らせたときにも感じた、洗練されたスポーツカー並みに切れ味のいいコーナリングが、一段とパワフルなクアドリフォリオでも実現されていたのだった。
しかもそんな舞台では、サスペンションの動きは適度にしなやかに感じられて、乗り心地も快適になるのが興味深い。
つまりステルヴィオ・クアドリフォリオの本領がフルに発揮されるのは、その車名のとおり、険しい峠道をハイペースで飛ばしたとき、ということだ。さすがかつてレースで鳴らした名門アルファ・ロメオ、SUVでもそこに照準を合わせたか、という印象である。