試乗 ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ 最高のV12エンジン

公開 : 2019.01.17 10:10

公道でも楽しめる

ほかのアヴェンタドールシリーズと同じく、SVJは通常の英国の車線いっぱいの幅があるが、なぜか車内には息をする空間すらほとんど存在しない。とはいえ、直進安定性や望外に落ち着いた乗り心地を持ち、正確無比なステアリングと合わせて公道で楽しむことが可能だ。

SVJは公道での使用という観点で言えば、完璧でないにしろほぼほぼ満足いく性能を備えている。最も柔らかいセッティングならサスペンションは程よくダンピングし、はじめは可変ステアリング比を持つステアリングが落ち着かなく感じるものの、コルサプログラムの固定ステアリング比を使用すれば自信を持って運転できるようになる。

ギアボックスは、ATモードでは余計なタイミングで突然変速を行うものの、パドルシフトを使えばかなり良い印象だ。SVJの奇抜さに適応できるまでは不満を覚えるかもしれないが、乗っているうちにだんだんと良く感じられるようになる。どうやらSVJの作法を読み解く必要があるらしい。

ウィンタータイヤを履いていても、SVJのハンドリングバランスは良い。ハイスピードでタイトコーナーやランアバウトに進入すると、安定した若干のアンダーステア状態から四輪を使ったターンイン状態へとスムーズに移行する。運転の楽しさを感じるには不十分だが、鋭さや俊敏さについてはしっかり期待に答えてくれる。

サーキットでの試乗はもう少し暖かい季節を待って、確かなパフォーマンスタイヤで行う必要がある。しかし、今回試乗した限り、熱の入ったトロフェオRを履いて道幅の広いサーキットを攻めれば、素晴らしいという感想以外出てこないだろう。

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