試乗　ポルシェ・カイエンE-ハイブリッド　性能と実用性を両立

公開 : 2019.01.22 10:10

「買い」か？

ブレーキを除けば、カイエンE-ハイブリッドはこれまでのガソリンモデルよりも有望だ。日常生活での燃費にも（ほとんど）妥協しなくて良い、万能なモデルと言えるだろう。

非の打ち所のないキャビンは使いやすいシステムや十分なスペースを備え、非常に満足できるパッケージングだ。大容量のトルクコンバーターのおかげでけん引すら可能で、これはほとんどのハイブリッドには真似できない。

オプションをつける前の価格は6万7000ポンド（938万円）と、ライバルとほぼ横並びだ。ディーゼルを搭載したカイエンは計画されていないため、燃費を考えるとE-ハイブリッドは必要な存在だ。

ノーマルのV6モデルよりも1万2000ポンド（168万円）高いが、重量増のせいか乗り心地は良くなっており、社用車なら数年でこの差を埋めることもできるだろう。燃費の良さに加えて、税制度でもかなり優遇されるからだ。

E-ハイブリッドは、ポルシェの中では動力性能での魅力が感じられないかもしれない。だが、パフォーマンスと快適性、実用性のバランスでは一押しの一台だ。