試乗 トヨタ・マークX GRMN新型 価格513万円で、限定350台 V6/6MT

公開 : 2019.01.11 10:01  更新 : 2021.03.05 18:46

どんな感じ?

大排気量FRセダン でも、さ・わ・や・か

じつのところ、サーキットのみの試乗で、路面がウェットからハーフウェット、ドライに変わったりしていたこともあって、筆者には回頭性はよくわからず、乗り心地については平滑な路面と微低速域とはいえない速度のため、これまた筆者には確たる差が認識できなかったというのが正直なところだった。そこで筆者は、味付けを第1弾から担当しているテストドライバーの勝又義信さんにストレートにその旨、質問した。つまり、よくわからなかった、と。すると勝又さんはキッパリ、「明らかに違います」と笑顔で返した。

筆者的には、新旧どっちもよかった。見た目は国産セダンのチューンド・カーゆえ、どことなくヤンキーな風情がある。これは筆者の先入観であるかもしれないけれど、先入観というのはなかなか拭いがたいのでお許し願いたい。試乗してみると、ヤンキーのにいちゃんがじつは地元思いの好青年であったりするのと同様、というべきか、マークX GRMNはあっさり味で、意外や、さわやかなドライビング・フィールを味わわせるのだった。

エンジンは官能的とまではいえないけれど、下からトルクがあってスムーズに上まで回る。乗り心地はGRMNの伝統でしなやかさを感じさせ、ハンドリングは素直でコントローラブル、じつに運転しやすい。いまや世界的にも貴重品となった、古典的な、大排気量自然吸気エンジンを搭載する後輪駆動の4ドア・セダンで、しかもマニュアルというこだわりの一品、なのだけれど、乗り手を選ばず、間口が広い。

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