987型ポルシェ・ケイマンS 前期と後期を比較 英国編集部員が中古購入

公開 : 2019.01.14 10:40


隣の芝生は青く見える

わたしとリチャード・ウェーバーとは、ピークディストリクト国立公園で集合することにした。風光明媚な景色に、ボクストンの東側、ウィナツ峠には走りごたえ満点の道が伸びている。ドライブのゴールはピークディストリクトの西側、マックルズフィールドのゴルフコースにした。少し距離はあるが、ポルシェをしっかり堪能できる環境が揃っている。

彼、リチャード・ウェーバーのケイマンはカッコよく見える。マイナーチェンジを受ける前の、前期型の987ケイマンSで、色はシルバー。日差しが暗い時間帯では、わたしの黒いボディよりもグッと魅力的に感じられる。前期型と後期型のエクステリアでの違いはヘッドライトとテールライト。フェイズ2と呼ばれる後期型は、デザインが変更されている。

ウェーバーがケイマンを買った理由は、AUTOCARがきっかけだった。2012年にケイマンの中古車のバイヤーズガイドを書く機会があり、自分でも所有するべきだと思ったそうだ。彼はわたしよりも中古車の購入に対して大胆で先見の明があると思う。とても状態の良い、ランチア・デルタ・インテグラーレ・エボも所有しているのだが、彼が20年ほどの前に購入した金額の倍近い価値が、現在は生まれている。

このシルバーのケイマンも、オプションを豊富に装備していた状態の6年落ちのモデルを、わたしが9年落ちのクルマを購入した今より、安価に購入しているのだ。わたしのクルマには装備されていないレザーパッケージのオプションに惹かれるが、ウェーバーもわたしのクルマに付いているタッチモニター式のインフォテインメント・システムを羨ましがった。iPodとのミラーリング機能も付いている。

彼も個人的にケイマンを購入したのだが、今回のドライブでクルマをぶつけてしまったら、かなりの痛手になるだろう。わたしのクルマにはまだディーラーの保証が残っていて、気持ち的には安心感がある。ピークディストリクト国立公園は、雨の降る肌寒い水曜日だったにも関わらず、驚くほどの交通量があった。素晴らしいウィナツ峠を何度か往復した後、ボクストンの西側のキャット・アンド・フィドル峠を目指すことにした。チェシャー平野へと続く道だ。

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