2019年を占う テスラ、危機を脱するのか? モデル3の活躍に期待
公開 : 2019.01.19 17:10
クルマとしても素晴らしい
このクルマの航続距離は、われわれの期待に沿うものだ。この4WDの最上級モデルではWLTP基準で544kmの走行が可能で、スタンダード仕様とパフォーマンス仕様(こちらがおすすめ)が用意される。BMW 320iに相当するような後輪駆動のエントリーレベルも追って導入される。
われわれは昨年サンフランシスコ周辺で数日間にわたりモデル3のテストを行い、EVとしてだけでなくクルマとしても素晴らしいと感じた。美しいドアハンドルを握って車内に乗り込めば、3シリーズに大きく差をつける明るく、広々とした空間が広がっているのだ。
ボタンやスイッチの類はひとつとして存在せず、すべての機能がダッシュボード中央のタッチスクリーンで操作できる。最初は戸惑うかもしれないが、慣れれば非常に素早い操作が可能だ。
ドライブトレインについていえば、これに対抗できるのはロールス・ロイス・ファントムくらいのものだろう。トルクは瞬時に湧き上がり、ステアリングやグリップレベルも上出来だ。テスラはこの分野に精通した人材を各所から集めており、その硬い乗り心地はテスラ車の中でも特に良い。
テスラをEVの先駆者としての立場からメインストリームへと押し上げる上で、モデル3はその最初のモデルとして適役だろう。