AUTOCAR独占取材 ジャガーIペース主任設計者への一問一答 次の一手は
公開 : 2019.01.10 11:40
EVのIペース 開発の舞台裏
――他社に先んじてIペースを市販に移せた要因は?
「真っ先に出せた理由はわたしにもわかりません。どこもやっていることですからね」
「ただ、(前JLR技術責任者の)ウォルフガング・ジーバート博士らのような、強靱な意志の持ち主に恵まれたことはひとついえると思います。彼はわれわれに、正しいことなのだから何としても進めるべきだといったのです」
「それで社内はがぜん勢いづきました。英国ではハードルが高いとおもわれた技術的挑戦に全社をあげて取り組む原動力になったのです。そういう挑戦はわれわれも望むところです」
――開発に要した時間は?
「3年前に立ち上がったX590という計画がはじまりでした。ジーバート博士のかかげた骨子は『ジャガー最高のEVをつくる』というものでした」
「その後、目標は『世界一のEV』に変わりました。さらに計画自体ももともとは単なる先行研究でしたが、課題をひとつひとつ解決していくうちに1台のクルマとして現実のものになったのです」
――Iペースのモデルライフにおける進化の見通しは?
「つねに内容は更新していく予定です。造る側としては、つねにクルマを時流に合わせる必要があります。おおくのクルマはあっという間に陳腐化してしまいますが、いまやわれわれには無線アップデートという技があります」
「EVは無線通信でアップデートできますから、買ってもすぐに時代遅れになってしまうという心配は無用です」