英国最高のドライビングロード4選 思い出はクルマとともに 景色も重要

公開 : 2019.01.19 10:10

出発は午前4時 一路スコットランドへ

最高のドライビングロードを味わうには努力が必要なことを証明するため、わたしに課せられた最初の任務はインバネス空港でレーシーをピックアップして、そこからマット・プライアーお勧めのフォート・ウィリアムからグレンコーへと向かうA82号線へと向かうことにした。

南下する車列とミッドランズへと向かう渋滞をさけるべく午前4時に出発したお陰で、インバネスまでのドライブは順調だったが、唯一の誤算は時間を節約しようとA9号線を使ったことだった。

パースからインバネスまで、速度監視カメラが続くこの道はブリテン諸島でもっとも通りたくない道かも知れない。クルーズコントロールを使う機会はほとんどなかったが、この道で免許証の減点を防ぐには有効なシステムであることに間違いはない。

レーシーと彼の機材を積み込むと、ネス湖とカレドニア運河沿いに西へと向かった。平日午後で道路は空いており、フィエスタSTには路上で遭遇したペースの遅いクルマを追い越すに十分なパフォーマンスが備わっていた。

これこそがスコットランドでのドライビングが素晴らしいもうひとつの点であり、このあたりに住むひとびとは、クルマを速く走らせる術を依然として理解しているのだ。M25号線のノロノロ運転で人生の半分を過ごしたくらいでは、彼らのドライビングスキルは些かも鈍ってなどいない。


ベン・ネビスの麓にある新しく快適なユースホステルで1晩を過ごしたが、あまりにもビジネスホテルに泊まり過ぎたせいか、シンプルで美味しい朝食と、時に刺激的な同宿者に会えるこうした雰囲気の宿の方が好ましく思えた。

天気は最悪で、前が見えない程の土砂降りだった。最初にグレンコーで運転したのは1998年のことであり、その時にはEcurie Ecosse Scottish Tourという名の素晴らしいイベントに参加している。

このイベントのハイライトは、コーヒーを飲みに現れた地元の警察官が、GT40に乗るわれわれに、「出来ればスコットランド境界までは241km/h以下をキープしてくれないか?」と頼んできたことであり、スコットランドに行ったのはこの時が初めてだったが、素晴らしい天気に恵まれたハイランド地方と、フェラーリGTOとSWB、CとDタイプのコンビネーションは、忘れられない経験となった。

今日の天気とは正反対だが、それでも、われわれ以外にほとんどクルマは走っておらず、この天気のせいでサイクリストもいないことは有難がった。サイクリストに文句はないし、わたし自身、昨年彼らの仲間入りをしているが、路上での彼らは、大きく迂回しながらユックリと追い抜く必要がある存在なのだ。

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