英国最高のドライビングロード4選 思い出はクルマとともに 景色も重要
公開 : 2019.01.19 10:10
ジャンプの思い出
次はアンドリュー・フランケルの番であり、彼が選んだのは活気あふれる幹線道路だった。ここにたどり着くためにはM6号線を横断して、ペンリスの街の中心部を抜け、A1号線に合流するまでA66号線を進む必要がある。
今夜はノース・ヨーク・ムーアズの端に位置するカークビームアサイドに宿を取ることにしたが、A66号線でペナイン山脈を通過するころには天気がふたたび悪化してきた。
なかなかペースは上がらなかったが、こうした天候ではサリーを通過するA3号線のように、ストップ&ゴーを繰り返す必要があった。A1号線で少しだけ南下した後、サースクへ向けて左へと進み、カークビームアサイドのジョージ&ドラゴン・ホテルにはビールと夕飯に間に合う時間に無事到着することができた。ここには何度泊まったか知れず、どんなクルマでここにやって来たかも、もはや定かではなくなっている。
フランケルのお勧めは、この町からキャッスルトンの集会所までの道であり、グレンコーでは素晴らしい景色を楽しむことができたが、ブレムナーお勧めのB5305号線は、その地形の変化でわれわれを驚かせ、本物のドライビングチャレンジを味わわせてくれた。
ふたたび悪化した天候は、カメラマンにとっては悪いニュースだったが、交通量が増えないという意味では喜ばしいニュースでもあった。ここでもフィエスタは素晴らしく、これまで運転したなかで最高のホットハッチの1台として、このクルマを凌ぐのはルノーの2台(そのうちの1台は2代目クリオ・トロフィーだ)だけだ。このクルマの見事な3気筒エンジンが発揮する203psのパワーは、今回の旅では十分以上のものだった。
フランケルはちょっとしたギャップの存在を教えてくれていた。1990年代の英国版AUTOCARで活躍したピーター・ヘインズを覚えておいでだろうか?
いまやロータス11でレースに参戦しているが、AUTOCARで迎えた初日、彼にはツキがなかった。ポルシェ911でこの有名なギャップを飛び越えると、着地の衝撃でオイルパンを割り、オイルをそこら中にばらまいたのだ。お陰で数kmにわたって道路を封鎖する必要があったほどだった。