長期テスト BMW 520d(最終回) 走りと燃費に優れた万能型サルーン
公開 : 2019.01.17 18:40
ディーゼル+サルーンは死なず
では不満はなかったのだろうか? すべての荷物を積み込むことができなかったことなど1度もなかったが、トランクの形状は使い勝手が悪く、個人的には、5シリーズのルックスは3シリーズと7シリーズに似すぎているように感じられた。どのBMW製モデルにも独自のスタイリングが与えられていたクリス・バングル時代が懐かしい。
しかし、最新の5シリーズは7シリーズと同じアルミニウムとマグネシウム、チタニウムを使ったクラスター・アーキテクチャ(CLAR)をベースにしているからこそ、100kgもの軽量化に成功したのも事実なのだ。
その恩恵は、日々の通勤で混雑する都市部を通っていたにもかかわらず、長期テストにおける平均燃費が16.6km/ℓだったという事実にハッキリと現れている。一方で長距離移動では特に意識せずとも、21.2km/ℓ以上の優れた燃費性能を発揮してくれた。
それでもメーカー公称値には届いていないとはいえ、最近数日間乗ったプラグイン・ハイブリッドSUVの同じような条件での燃費が8.6km/ℓだったのだから、十分優秀だと言っていいだろう。
つまり、それほど急いでディーゼルと、そしてサルーンを諦める必要はないということだ。
セカンド・オピニオン(ダレン・モス)
ギアボックスとスロットルレスポンス、さらにはステアリングをもっとも効率的なセッティングに変更するというエコプロ・ドライビングモードでは、その結果としてどれほど航続距離が延びたかが表示される。個人記録は11kmの通勤路で勝ち取った5kmの延長だった。