アウディ・オールロード　2000ポンド（28万円）～

1999年、一見A6アバントに下駄を履かせただけに見えるオールロードというモデルを出すにあたって、アウディはあえて「A6」の名を落とすことで差別化を図った。よりオフロード走行むけのクルマに仕立てるための尽力を思えば、まあそれも頷ける話だ。

実際エアサスペンションの力で当時のレンジ・ローバーとおなじ208mmまで地上高を上げられるのだが、いかに四輪駆動のクワトロとはいっても硬派なオフローダーとはやはり一線を画するところだ。

ホイールアーチやバンパーに後付け風のプラスティックモールが目立つ外観は奇怪すれすれといった印象で、内装もオプションで派手な2トーンのレザー仕様にもできた。エンジンについては2.5ℓのV6ターボディーゼル、そして254psとより活発な2.7ℓのV6ツインターボが選べた。ほとんどを占めるのはやはり武骨なディーゼルだったが、後期型には300psの4.2ℓ V8ガソリンも存在した。

お目当てはディーゼルになると思われるが、ATがなめらかに作動するか、またエアサスペンションがシューシュー音をたてずに節度をもって動くかは必ず確認しよう。安値のオールロードが解体屋行きになる決め手は、だいたいこのあたりのトラブルなのだ。

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