長期テスト 日産マイクラ(最終回) 優秀な小型ハッチ、だがトップには届かず
公開 : 2019.01.23 18:10 更新 : 2021.03.19 11:28
日本未導入の5代目日産マイクラ(日本名:マーチ)長期テスト最終回です。先代とは打って変わってスタイリングが魅力のマイクラですが、走りも見事なモデルとして、クラスリーダーのフォード・フィエスタとセアト・イビーザにどこまで迫ることができたのでしょうか?
もくじ
ー スタイリングが魅力
ー 走りも見事 低速時が問題
ー パワートレインに不満
ー 正しい方向 大きな進歩
ー 気に入っている点/気に入らない点
ー テストデータ
スタイリングが魅力
数ヵ月にわたって日産マイクラを担当することになると知らされた時、思い出したのは若いころは好きになれなかった妙に丸っこいボディの退屈な印象のクルマだった。しかし、この5代目マイクラを一目見て、そんな考えは過去のものだと思い知らされた。
最新のマイクラはそのルックスでひとびとの注目を集めている。もちろん、外観の評価など主観的なものであり、旧マイクラが好きだったという人もいるには違いないが、個人的にこの新型のデザインを気に入っている。
そして、このルックスを気に入るかどうかは別にして、オプションのパワーブルーペイントとシルバートリムパックを選択したこのクルマは、長期テストのあいだ道行くひとびとの注目の的だった。
その魅力は室内にも及んでおり、硬質感のあるブラック樹脂とソフトタッチのマテリアルに、ブルーとクリームが組み合わされたインテリアは、キャビンの雰囲気を一段と素晴らしいものにしている。
標準でインフォテインメント・タッチスクリーンシステムを備え、オプションのBoseステレオシステムまで装備したマイクラのキャビンは、長く時間を過ごすことのできる居心地の良い場所だった。
スタイリングに関して言えば、マイクラをフォード・フィエスタやセアト・イビーザといったクラスリーダーたちの真のライバルとすべく、日産は全力を尽くしたようだ。充実した装備に加え、カスタマイズ可能なところなど、明らかに日産はこのクルマで若いドライバーを魅了しようとしている。