問われるモーターショーの意義 「冬のデトロイトショー」終わり 今後は
公開 : 2019.01.28 20:10
目指すはグッドウッド
大掛かりな展示とデモ運転、お祭りのような雰囲気といったものは、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを意識したものだろう。コボ・センターはデトロイトのウォーターフロントと再開発が進むダウンタウン地区に隣接しており、ノースはこの場所がグッドウッドの会場と同じような刺激に満ち溢れたものになることを望んでいる。
「いま各メーカーに対しては、通常のブースから水辺やダウンタウンの広場に面した屋外ステージまで、さまざまな選択肢を提案しています」と彼は話している。
新たなスケジュールは、モーターショーと街の関係の変化も反映しているようだ。当初、モーターショーは観光の閑散期にひとびとを集めるための手段だったが、デトロイト市が苦境に陥ると、このイベントは街を象徴するものとして復活の希望となっていった。
1月開催としては最後のデトロイトとなった今回のショーでは、メルセデスとBMWといった欧州メーカーが出展を取りやめた場所で、フォードとキアがパッセンジャーシートへの同乗可能なデモ走行を行うなど、その将来のヒントをいくつも目にすることができた。
「1907年に開催された最初のショーは公園で行われました」とノースは言う。「60年後、会場のフロアにはカーペットが敷き詰められるようになっていましたが、今回もモーターショーの進化に過ぎないのです」