試乗 ランボルギーニ・ウラカン・エボ 最新LDVI搭載 格上を凌ぐ魅力
公開 : 2019.02.01 10:10 更新 : 2019.02.01 20:47
痛快で思いのままのドライビング
標準装備となるダイナミック・ステアリングは大幅に改良を受けており、通常の固定レシオのものは選択肢から外された。改良前のステアリングフィールは曖昧な印象があったが、一貫性がありグリップ状況もわかりやすいものになっている。少なくともサーキットにおいては。
標準のウラカンとは異なり、フロントタイヤが路面を掴む状況が明確に伝わってくるから、自身を持って直感的にクルマのライン取りも可能だ。一瞬の戸惑いもなくなった。油圧パワーステアリングを備えるマクラーレンほど、ダイレクトにタイヤとつながっている感覚は薄いものの、充分評価できるものだといえる。
サーキット走行では、極めて高速度域から強いブレーキングをすると、ボディは不安定になるようだった。また3、4周の短いスティントだったが、カーボンセラミック・ブレーキの効きは良好ながら、それ以上走行すると、効きが弱くなってしまう兆候も予想される。ペダルの動作は重く、足裏に伝わるフィーリングもしっかりしているが、これ以上を求めると一般道での走行に不都合が出ると、ランボルギーニは説明している。
ドライビングモードの「スポーツ」と「コルサ」は、サーキットでは有用な設定だ。パワースライドに持ち込む感覚など、エボのドライビングは痛快で、ボディの角度も思いのまま。標準のウラカン以上に、高い速度域を保ったまま、ドリフト状態でコーナリングすることもいとわない。コルサモードでも、スタビリティコントロールは中程度の介入レベルが保たれているのだが、プロのレースドライバーが運転すると、ウラカン・エボは従来以上の速さで周回が可能だった。