試乗 ランボルギーニ・ウラカン・エボ 最新LDVI搭載 格上を凌ぐ魅力 

公開 : 2019.02.01 10:10  更新 : 2019.02.01 20:47


V10の秀逸さは不変

V型10気筒エンジンは、鋭い回転上昇や甘美なサウンドトラックを持ち合わせた、ハイパフォーマンスモデルに打って付けの、ベストユニットのひとつ。刺激的なパワーデリバリーは、ターボエンジンでは味わうことができない類いのものだ。

5500rpmからレッドゾーンの8500rpmにかけて、ウラカン・エボは容赦なく加速し続ける。フェラーリ488GTBやマクラーレン720Sのように、中回転域のパンチ力には欠けるが、それとは別の魅力であり、トップエンドめがけて回転が上昇するさまは、ドラマティックといえるもの。ツインクラッチATも、サーキット走行では一点の曇もない。

ウラカンのドライビングフィールは満足感が高く、限界領域でのストレスもなく、いきいきと楽しめるものへと生まれ変わったといって良さそうだ。少なくとも外科用メスのようにシャープに、極めて高速にサーキットを数周は走れる。ランボルギーニはウラカンの実力を引き出し、ペルフォマンテの存在もあるものの、このセグメントのベストモデルとして、ライバルモデルとの真っ向勝負に出たといえる。

ウラカン・エボが獲得した新しいシャシー技術などのハードウエアと、予測的に機能するLDVIというソフトウエアは、ランボルギーニの優れた開発力の成果ではある。しかし、それは決してドライバーを超えることはない。タイヤのグリップ状態を知覚し、制御するのは最終的には血の通った人間であり、もし誤った判断をすれば、クルマは完全にはカバーできないということは、付け加えておきたい。

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