回顧録 ポルシェ911ターボ vs ノーブルM600 価格差2倍の実力は?

公開 : 2019.01.29 11:45

高品質な作り込み

M600の市販モデルを動かした者がノーブル社外にいない以上、真実を知る者などいるわけもない。だったらわれわれが確認するしかない。幸いノーブルは、まだ1台しかない量産型M600での2日間、800kmの走行を許可してくれた。このクルマが真の実用性と信頼性を備えているのか、実走して確かめてみるとしよう。

同伴車には911ターボを指名した。458イタリアMP4-12Cとの比較も気になるところだが、それは後日のメガテスト企画として取っておくことにする。

滑稽にすら思えるM600の価格だが、新開発のカーボンファイバー製ボディに込められたクラフツマンシップと、試作車に比べてどれだけ内装が進化しているかを実際に目の当たりにすれば、考えも変わるはずだ。乗り込んだ瞬間、量産型のインテリアがどれほど見事に、そして高品質に造り込まれているかを思い知ることになる。

ただ、問題がないわけではない。ステアリングコラムから生えているレバーは相変わらず外注品だし、ドライビングポジションも完璧とは言いかねる。確かにペダル配置は申し分なく、変に腰をひねる必要はないのだが、おかげでフットレストのための空間がまったく存在しない。また、ペダルの位置があまりに近いために、腕をいっぱいに伸ばして膝を曲げた姿勢を取らざるを得ない。

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