中国市場 低迷の新車販売が復活か 明暗分かれた各メーカーの実情
公開 : 2019.02.03 12:10
明暗分かれた各メーカー
「これは自動車ローン市場にとってマイナスになりえます」とコーチマンはいう。さらに、ほかの要因も現れ始めた。米中の貿易戦争だ。中国の中小企業にとって大きな打撃で、消費者は不安感から自動車の購入を控えるようになった。加えて、中国の株式市場にも影響を与えており、これも不安を煽る結果となっている。
関税が15%、25%、40%と揺れ動く中、値段の落ち着きを待つ消費者は責められまい。自動車メーカーへの影響はさまざまだ。BMWやメルセデス、フォルクスワーゲンは勝ち組だと絵言えるだろう。一方で、フォードやGM、ジャガーランドローバー(JLR)ヒュンダイは苦戦している。
フォードはラインナップが古くなりつつあり、販売台数は40%もの低下を記録した。新型フォーカスの投入で巻き返しを図る。GMはいくつかのモデルでダウンサイジングを敢行し、新型3気筒エンジンと置き換えたが、中国の消費者は走行性能の低下を懸念し、セールスは減少している。
GMはセールスの低下から米中貿易戦争の影響を切り離そうとしているが、ドナルド・トランプ大統領の政策がGMやフォードにどれほどの影響を与えているかを確かめることは難しい。