試乗 トヨタ・ヤリス・ハイブリッドGRスポーツ 硬い脚にパワー不足
公開 : 2019.02.04 10:10 更新 : 2021.03.05 18:46
どんな感じ?
しなやかさを欠いた乗り心地
クルマをスタートさせて20mも走れば、ヤリスGRスポーツの持つ、しなやかさを欠いた硬いサスペンションの実態を充分理解できるだろう。Bセグメントの通常モデルとしてはもちろん、ホットハッチの標準と比較しても、明確に硬い。50km/h程度で走行していても、轍やマンホールなどをスムーズにいなすことさえ難しいほど、ダンピングの設定はアグレッシブ。些細な路面の凹凸でも、すべてを拾ってしまう。純粋にストレスが溜まる、ぎこちないボディの動きでしかない。
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もしスムーズに路面へ追従するような走りを得るなら、かなりのハイペースで走行する必要がありそうだ。しかも、恐らく定められた最高速度をはるかに超えたスピードを出さなければならないはず。見通しの良い、郊外の国道を飛ばしたとしても、落ち着きのなさは変わらないだろう。
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そのかわり、上屋の重さを感じるものの、コーナリングスピードは高い。完全にフラットとはいえないものの、ボディロールは充分に抑制されており、機敏さを感じられる。フロントタイヤのグリップレベルも低くはないものの、ハイブリッド・パワートレインのパワー不足が、シャシーセッティングへの不満を一層高めてしまう。
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滑りやすい路面でスロットルを深く踏み込んでいくと、フロントタイヤは簡単にアンダーステアに陥ってしまう。ただし制御できないものではなく、スロットルを戻せば、修正できるレベルはあるけれど。
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