2019年を占う 自動車界、おもな動向は? 協業や復活、政界の影響
公開 : 2019.02.03 09:10
新型ランドローバー・ディフェンダーのデザイン論争
だいたいのところ、わたしはもう世の自動車エンスージャストは新型ディフェンダーを受けいれようと腹を決めたと見ているし、むろん議論なども生じないと考えている。
ただ読者のみなさんの考えはやや異なるかもしれないし、全貌が明らかになる前に結論を下すのは早計かもしれない。だいたいこれまで目にしたのも、せいぜい英国特殊空挺部隊が気をよくしそうなきらびやかな擬装をほどこされた画像だけでしかないのだから。
ランドローバー側の主張にも一理ある。理由としてはまず、新型ディフェンダー発売の暁には年産を2万台から5万台規模に引きあげねばならないことだ。先代の轍を踏むのは商業的には自殺行為にひとしいだろう。
つぎに、新型ディフェンダーは単一モデル構成をとらない、つまり派生車種誕生の可能性があることだ。まさかそれは、増水したアフリカのザンベジ川にも立ちむかうのではなく、ロンドン中心街のチェルシーあたりを闊歩するクルマになるということだろうか。おそらくそうだが、文句をいうべきではない。好きなほうを選べば良いのだ。
最後に、ランドローバーのデザイン部門は、矢継ぎ早にすばらしいデザインのヒット作を飛ばして名を上げてきたことだ(現行ディスカバリーのリアビューだけは皆さんいただけないだろうが)。好みかどうか、はたまたいかにも英国らしい一流気取りに取れそうなことはともかく、現に飛ぶ鳥を落とす勢いで成功を続けてきたのは事実だ。
はたしてディフェンダーは、近年の大成功作イヴォークをも上まわる栄誉を勝ちとることはできるのだろうか。またそのベールがはがされたとき、われわれを虜にさせてくれるのだろうか。