「リヴィアン」を知っている? 創業者、いかにして会社を興したか
公開 : 2019.02.09 09:50
当初のクーペ案を変更
いちばんの要因は、投資家たちがリヴィアンに多大な資金提供をおこない、スカリンジが社の方針を大転換したときも支援してくれたということだ。
「2+2クーペのアイデアに集まった資金は、わずかなものでした」とスカリンジは回顧する。「20人のちいさな集団ではじまった会社は、2年半ほどたった2011年に岐路に立ちました。そのままの方針で続けるか、方向性を変えてさらなる資本調達をめざすか、はたまたすべて棚上げしてしまうか。そんな課題をみずからに課すことで事業を見直したのです」
「そこでわたしはいったん棚上げして、そもそもわれわれの会社は何のためにあるのか、必死で考えることにしました。答えが出なくてもかまわない。わたしには事業の将来性を信じることができなかった。そこにズレがあったんです」
そして、スカリンジはいままさに付けいる隙を見つけたのだ。それも、ほかとはひと味ちがって長くつくり続けられそうなクルマを。リヴィアンがつくるのは電動SUVというべきクルマ、いわばテスラとランド・ローバーの合の子だ。高級車としての立ち位置を保ち、生産台数も数百万ではなく数千というレベルを見こむ。