「リヴィアン」を知っている? 創業者、いかにして会社を興したか
公開 : 2019.02.09 09:50
残された課題は
来年末に予定される生産開始までには、まだ大きな課題がいくつも立ちはだかっている。三菱車をつくっていた工場のリヴィアン用への改装(「いまは三菱とリヴィアン半々の状態」という)、販売戦略の策定ならびにサービス網の構築もそうだが、どれもすんなりと進む作業ではなかろう。
「計画中は、ひたすら沈黙を守ることに決めました」とスカリンジはいう。「秘密のふりではなく、ほんとうに何も漏らさない、ビルにも社名を掲げたりしないということです。でもフタを開けてみたら、かえって資金は集まりました。冒険ではありましたが、投資家にも信頼できると映ったようで、われわれの選択は正しかったのでしょう」
「新興企業の進捗度合いには、ふた通りあります。外から見てとれる進捗と実際の進捗です。われわれにとっては、それらは表と裏をなします。ときには(沈黙を守るのは)難しかったですね。まわりから『君たちはほんとうにちゃんとやっているのか』みたいなことを言ってこられたときは、本当につらかったですよ。自信がぐらつきますからね」
「『たった3人くらいでガレージの中ででもやってるんじゃないか』とも言われましたよ。でもリンクトイン(LinkedIn)で仕事ぶりを見てもらえれば、真摯に取り組んできたのはわかってもらえたはずです」