メルセデス-AMG A35 英国試乗 完成度高し 問題はパッシブダンパー

公開 : 2019.01.30 17:10

どんな感じ?

素晴らしい正確性 安定性が重要

専用設計のフロントウィッシュボーンとホイールハブに合わせて増したキャンバー角や、強固に取り付けられたリアサブフレームなど、見た目以上にA250との違いは大きい。

さらに、より頑丈になったW177世代のAクラスのボディをベースに、A35ではステアリングレスポンスを向上させるためのフロントストラットブレースとエンジン下補強パネルが追加され、このステアリングの正確性が、このクルマの運転をライバルの2台と同じくらい素晴らしいものにしている。

曲がりくねった裏道であっても、ロールとピッチは上手く抑え込まれており、ホイールスピンをさせようと思えば、あまり楽しくないかも知れないが、ドライバーはこのクルマを思い切り走らせてやる必要がある。


慎重にコーナーをクリアしていくと、思った以上のペースで走っていることに気付くが、そうした場合にカギとなるのがフロントアクスルの動きと、見事な重みを伴った電動式パワーステアリングであり、A35は飛ばすほどに機敏に感じられるモデルだ。

だが、素晴らしい正確性を備えてはいるものの、このクルマの運転はそれ以上の喜びは感じさせてくれない。

明らかなフロント偏重のシャシーバランスが、流れるような動きを制限しており、FFモデルながら変幻自在のリアアクスルと、優れた柔軟性が特徴のホンダシビック・タイプRとは正反対とも言えるセッティングだが、安定性を重視したA35を選ぶ大多数のオーナーは、そうしたシャシーセッティングは望まないのだろう。

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