世界に1台 不思議なメルセデス・ベンツ、オークションへ
公開 : 2019.01.31 11:10 更新 : 2020.12.08 18:40
サビサビのベンツの行方に注目が集まっています。2月のパリのオークションに登場するこちらのクルマ、不思議なメルセデス・ベンツと解説されています。果たしてお買い得なのでしょうか?
もくじ
ー ベースはメルセデス・ベンツ220
ー ユニークな人生を歩んだ1台
ー 要レストア、だがポテンシャルあり
ベースはメルセデス・ベンツ220
パッと見て、この個体は錆だらけで窓も全部抜けたボロボロのクラシックカーに見えるだろう。レストアしようと試みたが、結局忘れてしまったまま時間が経ち、雨ざらしになったというところだろうか。
だがよく見て欲しい。ボンネットにはメルセデス・ベンツのエンブレムがあるが、そのボディの形状は20世紀半ばのランチアらしい姿を現している。
この不思議な個体は確かにメルセデス・ベンツなのだ。だが、そのボディワークは世界にひとつしかないワンオフのカスタム。この特別な1台はなんと、パリで来週開かれるオークションに登場する。
シャシーはメルセデス・ベンツが1950年代前半に製造した高級ツアラーのメルセデス・ベンツ200 (W187)である。220は戦後にメルセデスが製造した6気筒エンジンモデルのひとつだ。
約1万8500台の220がセダンやクーペ、カブリオレなどの形で製造されたが、シャシーナンバー187011 02323/52のこの1台だけがランチア風なスタイリングにされてしまった。
1952年にセダンとして製造されたこの個体は、ベルギーのアントウェルペン州メヘレンにある輸入業者が仕入れ、その後ベルギーとオランダを行き来する人生を送ってきたとみられる。どんな人生だったのだろうか?