「モータースポーツ」 直面する問題 英団体CEO語る、カイゼン

公開 : 2019.02.17 16:50

課題は山積

ライセンス保有者の緩やかな減少やライセンス料とイベント関連に限られる収入減、複雑なルールと高騰するコストといった、モータースポーツ界が直面しているさまざまな問題を、チャンバースとリチャーズは認識している。

「ご存知だったでしょうか」とチャンバースは言う。「8歳のお子さんを全国レベルのカートに1年間参戦させるためのコストは15万ポンド(2150万円)にも上ります。まったく信じられません。だれもレース界から締め出そうというわけではありませんが、素晴らしい競争とより現実的なコストを両立できる新たな方法があるはずです」

ではこうした課題に対して、どういった対策がとられているのだろうか? チャンバースはワールドセーリング時代から、休日などの空き時間を使って、2018年にリチャーズが立ち上げたワーキンググループに参加しており、すでに数多くの取り組みが進められているが、モータースポーツUKというより親しみやすい名前への変更もその取り組みの一部だった。

また、長く働くスタッフに対しても、自発的な改善が進められるよう任務を改めて説明するとともに、外部の専門家の力も借りている。さらに、各委員会もより明確な役割分担とともに再構築され、制約に囚われずに官僚主義を脱して、透明性を引き上げようとしている。

その一環として、英国ラリー選手権と英国カート選手権は才能発掘の場としても重要であるとの認識から、モータースポーツUKが管理を行うことにした。さらに、カートではコストを掛けずに競争力を保てるよう改革が進められている。

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