試乗 BMW 7シリーズ745e 光る高級感と洗練性 ライバルに並ぶ魅力

公開 : 2019.02.06 10:40


ナビとセンサーで知的にコントロール

ブレーキペダルを踏んだ時のストロークにも調整が加えられているが、ブレーキの効きがやや強すぎる印象がある反面、踏み始めが不自然に柔らかい。また745eは増えた車重に対して、ボディロールを抑制させる手段は取っていないいようだ。優れたハンドリングはBMWのDNA的なものだが、近年の7シリーズはその点で少し苦労していたように思う。Sクラスとは異なり、ラグジュアリーさを求めていたとしても、スポーティさもまた、それなりの水準が求められてしまう7シリーズの難しさが伺える。

新しい7シリーズの特徴のひとつに、インテリジェント・パワートレイン・マネージメントという機能があるが、今回は試すことができなかった。もし745eのドライビングで複雑な部分を感じてしまうと、顧客は730dの方に流れるということをBMWは良く知っているのだろう。新しいプログラムは、予測型ハイブリッドドライブと呼ばれているが、ドライバーは標準のハイブリッドモードから切り替えることなく、クルマの最大のパフォーマンスを引き出せるように設定されているそうだ。

例えば、ナビテーションシステムを利用して運転している時なら、ルートを先読みしてパワートレインは必要な充電を予め行い、都市部に入ったり渋滞に遭遇した場合は自動的に電動走行モードに切り替わると、BMWは説明している。このソフトウエアは7シリーズに先行するかたちで、330e向けに開発され、確かめることができるようだから、楽しみだ。

また、アダプティブ回生機能として、ナビテーションの地図データとクルマに搭載されたセンサーの情報を用いて、ドライバーがアクセルを少し戻した際に、回生ブレーキを用いて発電するか、スピードを保ってコースティングさせるかを、自動で判断することも可能だという。

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