回顧録 Dセグ対決 BMW 3シリーズ vs メルセデスCクラス 前編
公開 : 2019.02.16 07:50
多数のオプション装備
とはいえ、前もってお知らせしておくべきだと考えられる装備も、わずかながらある。とくに重要なのは可変ダンパーとスポーツステアリング、そして日本仕様ではおそらく唯一の選択肢となるだろう、8段のオートマティックトランスミッションだ。
何を言いたいかというと、そうして機械的装備を充実させた結果、テスト車は車両本体価格から1割ほど高い仕様になっているということだ。写真でご覧のトリムもオプションで、「モダン」ラインと名づけられたそれではブラシ仕上げのアルミか、もしくはこの個体のように絵に描いたように派手な演出のウッドトリムが取りつけられ、価格をさらに20万円ほど吊り上げている。
この手のオプションの気前よさに関しては、メルセデスもまったく引けを取っていない。車両本体価格が550万円を切るC220 CDIスポーツは、320dより1段少ない7段のオートマティックトランスミッションとダイナミックハンドリングパッケージ(連続可変ダンパーとスロットルレスポンスを鋭くしてシフト時間を短縮するスポーツボタンのセット)が装備されている。
おかげで、新型3シリーズに会うためのロンドンからバルセロナまでの旅はじつに快適だった。両メーカーの期待どおり、シートヒーターやレザートリム、電動アジャストシート、GPSナビやオーディオのアップグレードなどを考えているのなら、100万円以上の追加予算は見込んでおくべきだ。かなりの高額には間違いないが、それはどちらを買うにしても同じである。