好みの分かれるインテリア

では、前回の屈辱を晴らし、名誉を挽回するだけの仕上がりだといえるだろうか?　可能性はあるといったところか。今のCクラスに満足している人はかなり多い。おそらく若い層は「新型なのにこんなものか」といいたくなるのではないかと思えるところもある。それを払拭しきるだけの説得力を、まだ確認できていないのだ。

インテリアに目立った違いはない。もちろん3シリーズのほうが新しくて先進性を感じさせて快適ではあるが、決定的な差ではない。組み付け品質と仕上げでは、Cクラスは今なお極上のレベルにある。しかも、テストを手伝ってくれた4人に聞いてみたところ、そのうちふたりがCクラスのキャビンのほうが好きだと答えたのだ。

新型Cクラスが登場したときには、そのインテリアは旧型に比べて驚異的なまでにダイナミックでエキサイティングに感じられた。しかし、3シリーズに比べたら、車内に感じるフィールはまさに昔ながらのメルセデスそのものだ。

「モダン」トリムの健康的な配色が、3シリーズのインテリアに「現代性」という印象をもたらしたにすぎないのだとしても、その感想は変わらない。ただ、だからといって、Cクラスの虚飾を排した素晴らしさを否定するつもりはないし、人間工学的にも古さはまったく感じられない。

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