3シリーズの逆転勝利

悪い意味に誤解しないでいただきたいが、Cクラスは依然として優れたクルマである。テストを終了したあと、わたしはスペインから自宅まで、丸1日かけてCクラスで帰ってきたのだが、とても気分よく走り続けられた。巡航時のノイズレベルがきわめて低く、操作系も人間工学的に非の打ち所がなかったからだ。

何しろ今までこのセグメントでは鼻の差で3シリーズを凌ぎ、ほかのクルマを圧倒してCクラスが最高の一台だったのだから、それも当然だろう。ただ、旧型でCクラスにつけられた差と同等以上の差をつけて、3シリーズは新型で逆転を果たしたのだ。

今回のクラス1位と2位の差は、決して写真判定でなければわからないような僅差ではない。まだパッシブサスペンション仕様に試乗していない段階だというただし書き付きながら、このフィールドでは新型3シリーズは注目すべき傑出したクルマである。Cクラスに相当の差をつけており、その後ろには同じくらいの差で、そのほかの着外のクルマが続いている。

ときにニューモデルは、期待したとおりに改善されただけにとどまらず、想定の範囲をはるかに超えてよくなっていることがある。新型3シリーズは、まさにそんなクルマの一台だ。

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