幻のフェラーリ275GTBプロトタイプ出品 モンテカルロ・ラリー出場車 結果は?
公開 : 2019.02.06 18:40 更新 : 2020.12.08 18:48
長い間幻の存在になっていたフェラーリ275GTBプロトタイプがグッディング・スコッツデイル・オークションに。1964年のパリサロン展示車で、1966年のモンテカルロ・ラリーに挑んだという異色のヒストリーを持ちますが、オークションの結末は。
text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:GOODING COMPANY
もくじ
ー フェラーリ275GTBプロトタイプとは
ー モンテカルロ・ラリー出場時の姿で出品
ー 値段が折り合わず落札ならず
フェラーリ275GTBプロトタイプとは
スコッツデイル・オークションの主役といえたのがフェラーリ275GTBの量産プロトタイプとして製作されたシャシーナンバー(C/N)06003だ。
1964年のパリサロンに展示されたのち販売され、1965年になるとマラネッロでラリー参戦に向けてチューニングが施されたエンジンに換装される。
C/N:06003は1966年のモンテカルロ・ラリーにその姿を現す。その時のドライバーは、後年アバルト・チームのマネージャーとテストドライバーを務め、037ラリーやデルタS4の開発も手掛けたジョルジュ・ピアンタだった。
ラリーではリタイアに終わるが、フェラーリ275GTBの存在を世界中に知らしめることになった。
その後275GTBプロトタイプはイタリアの何人かのオーナーを経てからアメリカのコレクターが入手する。
アメリカでも幾人かを経て1992年にアメリカのシカゴに住むオーナーに渡り、現在まで所有していたもの。