国内試乗 ホンダ・インサイト コスパの高い3代目

公開 : 2019.02.08 10:25

違和感のない制御

シリーズ式はエンジンで発電した電力を基に電動モーターで走行するが、実際は駆動用バッテリーと二人三脚。急加速ではエンジン発電の応答遅れをバッテリーからの電力供給で賄うので実質的なドライバビリティは電気自動車と変わらない。

従ってペダル操作に即応して加減速する。程よく穏やかにしているのが勘所というやつで、力強さを感じさせながらも身構えさせるような神経質さもない。重質な乗り味に似合いのドライブフィールだ。

i-MMDの特徴となるエンジン直動機構は70km/h以上で稼働する。計算値の100km/h巡航時回転数は2300rpm弱であり、70km/h時は約1600rpm。省燃費に振った1.5ℓでは余裕がなく、直動機構の本領は90km/hくらいから上の速度域。ただし、エネルギーフローモニターを見ていないと確認できないほど直動機構の作動解放はスムーズである。

急加速では直動を解除してエンジン回転数を上げて電動走行に移行するが、巡航中はエンジン回転数も含めて直動機構クラッチの作動を意識しない。また、直動機構作動中にも発電、あるいはバッテリーからの電力供給による電動アシストを行う。つまり、パラレル式ハイブリッドとして振る舞う。

かなり複雑な制御を行っているにも関わらず、制御状態や過渡域での違和感がない。いつも同じような感覚で運転できてしまう。そこi-MMDの最新モデルらしい部分であり、ゆとりある大人のセダンを感じさせてくれた。

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