新技術ことはじめ 真のパイオニア vs 世間が考えるパイオニア 目指すは名誉回復

公開 : 2019.03.03 16:50  更新 : 2021.03.05 21:42

高級SUV

SUVが市場を席巻し、ロールス・ロイスからも超高級モデルが登場する現在では考えられないが、高級SUVという概念が矛盾でしかなかった時代があった。だが、それをレンジローバーが変えたのだ。

でも、それは事実だろうか? 実際、レンジローバーに先立つこと数年、オフロード性能でランドローバーを凌駕するジープは、より高級感を増したモデルまで登場させている。早くも1962年には、滑らかな6気筒エンジンと独立懸架式フロントサスペンションを採用したワゴニアが発売されているのだ。

だが、真のパイオニアと呼ぶべきは1966年登場のスーパー・ワゴニアかも知れない。このクルマでは徹底的に豪華さが追求されていた。レンジローバーに先立つこと4年、このクルマは5.4ℓV8エンジンにオートマティックギアボックスを組み合わせ、パワーステアリングとエアーコンディショナー、レザーシートまで装備していた。

ジープではこのクルマを「史上初のもっとも特別な高級ワゴン」だとしていた。事実、このアイデアは素晴らしいものだったが、時代を先取りし過ぎたのだ。ごく少数が生産されるに留まり、いまではこのクルマのことを覚えているひとはほとんどいない。

真のパイオニア

1966年:ジープ・スーパーワゴニア

世間が考えるパイオニア

1970年:レンジローバー

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