新技術ことはじめ 真のパイオニア vs 世間が考えるパイオニア 目指すは名誉回復
公開 : 2019.03.03 16:50 更新 : 2021.03.05 21:42
ABS(アンチロックブレーキシステム)
1966年にジェンセンFFが初採用したときでさえ、ABSは新しい技術というわけではなかった。このダンロップのマクサレット・システムは、巨大な飛行機が高速で着陸することで、スリップの危険性が高い航空業界では広く使用されており、このスリップ防止システムによって、悪天候時の安全性を高めるだけでなく、より重い飛行機でもより短い距離で着陸することができ、さらに、タイヤコストの削減も可能だった。
ジェンセンFFが自動車世界にこの技術を持ち込んだパイオニアであり、この機械式のシステムでは、油圧の状態によってはタイヤロックが発生したが、それでも、1秒間に最大10回までブレーキ操作を行っていた。
W116世代のSクラスでメルセデス・ベンツが導入したシステムはさらに洗練され、多チャンネルの電子制御によって、現在のクルマが採用しているABSと原理的には同様のものだったが、パイオニアではない。