初試乗 新型レンジローバー・イヴォーク 傑作の第2章、明るい光
公開 : 2019.02.18 10:20
見た目はイヴォーク、乗ればレンジローバー
2代目イヴォークのフロアパンも新しくなっており、ボディ剛性は17%向上。全長と車重の数字はそのままながら、ホイールベースは20mm延長され、後部座席の足元の空間にあてがわれた。またサスペンションの設定を見直したほか、ロードノイズを低減するなど、ドイツ勢のライバルモデルを意識した改善を得ている。
風切り音やメカニカルノイズを軽減する機能的な面でも、ボディには手が加えられており、300psを発生する4気筒エンジンの音は、深くアクセルを踏み込んだ時以外、ほとんど聞こえなくなった。アスファルトの剥がれた道を超えた時ですら、車内は非常に静かに保たれ、価格が倍も違うレンジローバーに乗っているかのようだ。
クロスはイヴォークの優れたスムーズさを味わわせてくれたが、つまり走行している時間の大部分は、まるで滑走しているかのように感じられる。ドライビングモードがノーマルのままでも、クルマの設定はベストといえる完成度を得ている。ダンパーが硬くなるスポーツモードにすれば、シフトチェンジのタイミングが変わり、ステアリングはやや重くなるが、普通に走る限り選ぶ必要はなさそうだ。
試乗車には路面状況などに応じて自動的に減衰力が変化する、アダプティブダンパーが装備されていたことも理由にはあると思うが、クロスによれば、安価な通常のパッシブダンパーでも非常に良い乗り味を示してくれると話していた。
2代目になっても、イヴォークは紛れもなくイヴォークだった。スタイリングは特に、イヴォーク意外に見間違えることはないと思う。しかし、少なくとも助手席に座って目と耳で確かめた限り、このクルマは今まで以上にレンジローバー的なクルマになったとも感じた。