英国の評価 トヨタ・カローラ2.0ハイブリッド ホットなエンジン欲す
公開 : 2019.02.19 10:30 更新 : 2021.01.28 16:58
バランスに優れた遊べるシャシー
しかしマヨルカ島の路面は非常に滑らかで、乗り心地に関しては充分評価することができなかった。近くカローラを英国中心部、ダービーシャー州の郊外の道に持ち込んでテストする予定だから、その時に明らかになるだろう。サスペンションは通常のパッシブダンパーが標準装備で、アダプティブダンパーはオプションとなる。テスト車両には通常のダンパーが選択されていたが、少なくともこの環境で路面で見つけた荒れた部分や剥がれた箇所では、容易にいなしていた。
乗り心地に関しても、トヨタが理想とするであろう快適さを犠牲にすることなく、しっかりボディの余計な動きは抑制されている様子。新しいカローラは、とても優れたバランスを得ているだけでなく、一緒に走りを楽しめる性格も備えている。フロントタイヤのグリップは充分に高く、積極的にクルマを操作していくと、リアタイヤがスライドすることも受け入れてくれるのだ。先代のオーリスのオーナーは、こんな遊び方はしなかったかもしれないが、新しいカローラのオーナーには、ぜひ楽しんでもらいたい。
しかしエンジンに関しては、想像の範囲内。クルージング時の洗練性は高いものの、シャシー性能を積極的に引き出せるほど、有能なわけではない。初期のアクセル操作に対しては、エンジンのレスポンスを抑え、電動モーターが積極的に働くように設定してある。新しいシングルスピードのリダクションギアで減速されるモーターとエンジンとの組み合わせは、アクセル操作と実際の加速感とが従来以上にリニアになっている。
しかし、そこからさらに深く踏み込むと、やや苦しい印象になってしまう。加速性能に関してはカタログ通りだとは思うが、それが実感できず、力強さに関しては少し物足りないといえるだろう。