試乗 ボウラー・ブルドッグV8SC 見た目は110 575psを手懐けるシャシー
公開 : 2019.02.20 10:40
外見はディフェンダー110でも、中身は別物
このブルドッグは、モロッコの砂漠で全開走行中に横転しても耐えられるように、オリジナルのグラスファイバー製のボディにはロールゲージ構造が内蔵されている。さらにそのボディの内側には、ランドローバー製のラダーフレームではなく、ボウラー社が開発したレザーカット・アルミニウムによるクロスセクション・プラットフォームが隠れている。
シャシーの限界性能を解析するために半年に及ぶテストを行った結果、視覚的にも美しい、複雑な格子状の構造を備えることになった。サスペンションのストラットはキャビンに露出し、大きなトランスミッショントンネルが車内を貫く。シャシーのねじり剛性はディフェンダーの4倍を誇り、200kg軽量なブガッティEB110が持つボディ剛性の2/3に迫る。
また、実用性の高いディフェンダーの改造車を受け入れる市場も備わっている。ブルドックはディフェンダーと瓜二つだが、そのパフォーマンスは無敵とすら思えるほど。特注のプラットフォームには、レンジローバーのサブフレームがボルトで固定されており、ガソリンかディーゼルのV6エンジンだけでなく、JLR製のスーパーチャージャーを搭載した5.0ℓV8エンジンも選択が可能となっている。競技目的の場合、1600kmを超える航続距離を得るために、225ℓの燃料タンクも選ぶひとも多いという。
とはいえ、このクルマを高級なロードカーとして日常使用するひとは、かなり変わったエンスージャストくらいだろうけれど。