クルマの故障診断の秘密、伝道師に聞く エラーコードは当てにならない?
公開 : 2019.02.23 07:50
番外編:エラーコードに聞く
コードリーダーやスキャナーと呼ばれる装置は、なにも整備工場限定ではない。安ければ10ポンド(1400円)程度から手に入れることが可能であり、この装置を車両のOBDポート(場所は取扱説明書に載っているはずだ)に差しこむと、エラーコードが表示される。
表示されたコードと対応表とを参照すれば、問題箇所が特定できるが、多くのドライバーはこれを信じ込んで、整備代が浮いたと喜ぶのだ。
だが、車両診断の達人たるフランク・マッシーはそんなことでは納得しない。「安物のスキャナーは読めるコードの数が非常に限られ、問題箇所の説明もあまりに漠然としています。コードでわかるのは症状であって、原因ではないことを忘れてはいけません」
安物のスキャナーを手に入れるくらいなら、メーカー純正か、専用のスキャナーを買うほうが良いという。汎用のスキャナーが「圧力センサーレンジ異常」としか表示しなくても、専用スキャナーならもっと詳細な情報を教えてくれることもあるからだ。
「フォルクスワーゲングループのクルマをお持ちなら、ロステックVCDSのようなプロ仕様の専用スキャナーがおすすめです」とフランクは言う。「汎用品よりもはるかに役立ちますし、価格も300ポンド(4万2000円)ほどです。腕に覚えのあるアマチュアメカニックなら、安い買い物です」