スコダ・オクタビア1.6TDI SE 4×4エステート
公開 : 2013.05.08 17:34 更新 : 2017.05.29 18:40
■どんなクルマ?
世界で最も有用なクルマとして知られるスコダ・オクタビアの4×4エステート・モデルだ。オクタビアはスコダでも最もセールスを記録しているモデルであり、しかもその1/3はエステートであるという。
そのスタイルは、保守的であるが実にすっきりとしている。それがオクタビアのセールス・ポイントでもある。スコダは、すぐにベストセラー・モデルの手法を採り入れることはない。
すべての4×4モデルは、リア・サスペンションの形式がFWDモデルのトーション・ビームからマルチリンクに変更されている。また、電子式ディファンレンシャルが前後のアクスルに取り付けられている。
装備は多少アップマーケットを意識し、レーン・デパーチャー・ウォーニングや可変ヘッドランプなどがオプションとして用意されることになった。
■どんな感じ?
とにかく巨大なブート・スペースを持つ。その広さは1760ℓで、これはフォード・モンデオやフォルクスワーゲン・パサート、ヴォグゾール・インシグニアよりも大きな数値だ。そしてなおかつ実用的なのだ。荷物を分けるためのスライディング・ブート・フロアや、床下のセカンド・コンパートメント、フックやネット、仕切りバー、コート掛け、フロント・ドアのゴミ箱、折りたたみ式のフロント・フラット・シートなどが装備される。また、長さにして最高3mのものも収めることができるのだ。
しかし、1.6ℓのTDIディーゼル・ターボのパフォーマンスは驚くほどではない。サルーンでも指摘された通りパワー不足感は否めない。最新の1.6ℓディーゼルがパワー不足というのは少しばかり奇妙かもしれないが、実際にヒル・クライムなどでは息切れをする。あと20bhpあればまったく問題はないのだが。その手のユーザーのためには、2.0ℓディーゼルが用意されているので、そちらを選べば良いだけの話ではあるが。残念なことに英国では1.8のTSIガソリン・エンジンを選択することはできない。
4WDは、滑らかな表面では圧倒的な安定性とグリップをもたらす。スコダはシャシー・セッティングを敢えてハッチバックと同様にしたので、そのフィーリングはハッチバックと変わりない。穏やかで静かで快適で有能なドライビング・フィールはそのままだ。
■「買い」か?
オクタビア・エステートは、何よりも大きなブートスペースを持ち、出来栄えが良く、バリュー・フォア・マネーで、心地よくて効率的なクルマだ。ただ、その1.6ディーゼルのパワー不足には苦しむことになるが。4WDも優れたトラクションを持つ。もちろん、買って損はしないクルマである。
(ダン・スティーブンス)
スコダ・オクタビア1.6TDI SE 4×4エステート
価格 | £21,490(329万円) |
最高速度 | 188km/h |
0-100km/h加速 | 11.7秒 |
燃費 | 21.3km/ℓ |
CO2排出量 | 122g/km |
乾燥重量 | 1435kg |
エンジン | 直列4気筒1598ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 104bhp |
最大トルク | 25.4kg-m |
ギアボックス | 5速マニュアル |